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【リノベーション工事の検査ガイド】後悔しないためのチェックポイント全まとめ

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リノベーション体験談ブログ

プランが決まってホッとしていませんか? 工事中こそ「油断厳禁」です。

間取りや仕様が決まり、いよいよ工事が始まる。そんなタイミングで安心してしまう方も多いですが、実はここからが本当の正念場です。

リノベーション工事では、「解体後」「中間」「完了」の3回の検査があります。
これらの検査の重要性を理解せずに「お任せで進行」してしまうと、以下のような後悔につながることも…。

・完了検査後に「やっぱりここを変更したい」となって、追加費用が発生
・入居後に「こんなイメージじゃなかった」と生活上の不満が残る

一方で、各検査のタイミングでしっかり確認・判断することで、仕上がりの満足度は大きく変わります。

この記事を読んでもらえれば、工事中の注意点や検査での確認事項がわかります。

この記事はこんな方におすすめ!
  • 検査っていつやるの?
  • 検査で注意しておく点は何かあるの?
  • 工事が始まってもプランの変更はできるの?

今回も「購入者目線と建築のプロ目線」での記事となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

工事の3つの検査とは?

リノベーション工事では、大きく3つの検査があります。

検査名タイミングプラン変更の可否
解体後検査解体直後意外と変更できることが多い
中間検査間仕切りができた頃壁紙など軽微な変更は可能
完了検査引渡しの2週間ほど前基本的に無償変更は不可

【検査①】解体後検査とは?

解体後検査とは?

リノベーションでは、解体後に建物の構造体が露出します。この段階で、柱・梁・基礎などに劣化やシロアリ被害がないかをチェックします。図面通りの構造か、想定外の補強が必要かなども確認され、計画通りの工事が可能か再評価する大切な検査です。

検査のチェックは下記になります。

  • 解体後のスケルトン状態で、躯体や配管の状態を再確認。
  • 既存の図面通りか、デッドスペースの有効活用が可能かを確認
  • 躯体のクラックや破損、雨漏れの形跡、既存部材の劣化などを確認
  • 予定通りのリノベーションができるかの確認最重要
  • 水道・電気が既存のものが利用できるか(フルリノベーションでない人)

実は「解体後」がリノベーションのハイライト!

「え?解体ってただ壊すだけじゃないの?」と思った方、それは誤解です。
実は、リノベーションの成否を分ける最重要ポイントがこの解体後検査なんです。

なぜなら、リノベーションは「開けてみないと分からない」世界だからです。

  • 想定外の構造
  • 劣化していて使えない部材
  • 間取りに制限が出てしまう構造上の問題

などが、ここで一気に表に出ます。

この予定通りにできない問題はリノベーションの宿命になってしまいますが、少しでも確率を下げる方法としては、優秀なリノベーション会社に依頼することです。
もう会社を見つけてから、この記事を読んでいる人は、運に任せましょう。
これから探す人は、下記の記事を読んでいただくと、確率をグッと下げることができます。

下記は「リノベーション会社の選び方」についての詳細記事です。ぜひ参考にしてください。

あわせて読みたい
【後悔しない・騙されない】リノベーション会社の選び方|たった2つのルール
【後悔しない・騙されない】リノベーション会社の選び方|たった2つのルール

【検査②】中間検査とは?

中間検査とは?

壁や天井がふさがれる前に行う検査で、電気配線、配管、断熱材の施工状況を確認します。図面通りに施工されているか、欠陥がないかをチェックし、将来隠れてしまう部分の品質を担保する重要なステップです。瑕疵防止にも役立ちます。

検査のチェックは下記になります。

  • 床・壁の下地ができた段階で行い、間取りのスペース感や家具配置のイメージ、電気スイッチ・コンセントの位置を確認。
  • 仕上げ前の最後の変更可能なタイミングであり、追加費用や工期の調整が必要な場合もある。
  • 工事の進捗状況や近隣トラブルの有無もチェックする

【検査③】完了検査とは?

完了検査とは?

リノベ工事が完了した段階で行われます。設計図や仕様書通りに仕上がっているか、法令違反がないか、安全に住める状態かを確認します。自治体や第三者機関が行うケースもあり、引き渡し前の最終的な品質チェックとなります。

工事が終わり、あなたが住む状態の検査となります。

出来栄えの検査になります。

  • リノベーション工事が図面・見積もり通りに完了しているかを確認。
  • 間取り、ドアや収納の開閉、コンセントの数・位置、電気設備の動作確認(スイッチ、エアコン、換気システムなど)
  • キズや汚れ、施工不良の有無をチェックし、問題があれば修正指示を行う。
  • 選択した資材や商品の納入ミスがないかも確認する

検査は何をすればいいのか?

解体後検査での確認事項

解体後検査は理想のプランにできない要素でないことを祈るのみです。
正直、ここに関してはプロの領域です。

プロ(リノベ会社)が見ているこ
  • アスベスト含有の有無
  • 利用しようと思っていた配管の劣化が激しく、使うことができない
  • 戸建てであれば、躯体(骨組み)の劣化の有無 など

この専門的な内容はプロに任せましょう。

あなたがチェックするべきこと

物件購入時の内見では、既存の壁があり、イメージがわかなかったことも解体すると部屋の広さが体感的にわかります。
リノベーション会社へ壁の位置や天井の高さをよく確認しましょう。

正直、ここが最終チャンスです。
壁の位置の変更などは、良いリノベーション会社であれば、無償で対応してくれます。
無償でなくとも、次回の行われる中間検査時に変更するよりも、変更費用は抑えられます。

中間検査での確認事項

こだわりがある箇所は確認しましょう。

あなたがチェックするべきこと

  • プランを変更した場合は反映されているか?
    • 設計側と施工側で連携がうまく取れていない場合があります。
  • 将来用の下地を入れたかの確認(例えば、数年後に備えての戸棚下地など)
  • 予定している家具は、入るか?
  • 部屋の大きさ(見た目)が自分の想像通りか?

リノベ会社のミスなら無償対応では?

リノベ会社のミスなら、後で文句を言っても、お金は取れないよね?

当然取られないよ。
ただし、入居後にクレームの電話を入れて、日程を調整して、工事をすることは、結構な労力を使うよ。
損害賠償も可能だけど、労力に見合わないから、実質泣き寝入りになるよ

確かに…

最悪の場合は、数年後に気づいたときに、リノベ会社自体が倒産などで存在していない場合だよ

完了検査での確認事項

完了検査は儀式に近いです。
汚れやちょっとした傷のチェック程度になるのが普通です。
問題がなければ代金の支払いを行い、工事完了(引渡し)となります。
工事がすべて終わっている状態になりますので、この状態であなたが入居することになります。

あなたがチェックするべきこと

  • クロスの継ぎ目が汚れている
  • クリーニングが足りていないところがある
  • 棚の調整方法や
  • 照明の点滅パターンの確認
  • フローリングを踏むと異音がしないか?(出たら問題)
  • 扉の開閉時に異音がないか?(出たら問題)

完了検査の指摘事項はいつ確認するの?

傷やクリーニングの直し程度であれば、引き渡し時に確認をするよ
ずさんな検査指摘があれば、別途相談になるよ

こんな指摘が出たら要注意

仮にフローリングを踏むと音が鳴るや扉が開閉しづらいなどの指摘が出るなら、本当に細かく見る必要があります。

各検査は、リノベ会社の自主検査を経て、あなたの完了検査を行います。
すなわち「自主検査なんて、していない」ということです。検査を乗り切ればOKという悪い会社です。その後の対応も悪い会社になります。

最後の検査で致命的な指摘や細かい指摘が多く出る会社は、見えないところはもっと手を抜いている可能性があります。

プロ目線

検査の段取りがお粗末なリノベーション会社の仕事は雑だと思ってください。
最終検査は、施工者(リノベ会社)でいうと大一番です。終わり良ければ全て良しなので、自分の会社の印象を決めると言っても過言ではありません。
その検査がお粗末な会社は、アフターサービスも対応が悪いことが多いです。
建築(建設)業界は、図面通りにすることは、プロとして当たり前です。
それ以上の付加価値を提供するために、アフターサービスの充実や顧客満足度を上げるために、あらゆるサービスを各社考えます。

工事中にやった方がよいこと

新規に発注ややり直すようなものでなければ、大体の対応はしてくれます。

名目上は、「図面FIX後の変更は受付しない、もしくは変更費用が発生します」とされていますが、解体検査直後であれば、軽微な移動等は対応してくれます。

まずは、なにか異変を感じた時点で担当者へ相談しましょう。

微調整にこだわる(解体後検査まで)

解体後検査では、久しぶりに自分で購入した物件に行く人が多いと思います。
解体をするとイメージが大きく変わります。実際に見てみると思ったより広い、狭いなどさまざまな疑問が出てきます。

下記の2つは最後まで考えましょう。

最後まで頑張ること
  1. コンセントの位置の微調整
  2. 照明の配置の微調整

上記の2つ内容は、設計者にお任せになりがちですが、実際に住むとなると影響が大きいです。プランがFIXした後に、落ち着いて見てみると、この照明は必要?やコンセントと足りている?ということはザラにあります。

  • せっかくゼロからプランしたのに、延長コードがあると、とてもダサいです。
  • ダウンライトの位置が自分の真上

せっかくゼロからプランしたのに、こんなことになってしまうのは、とても悲しいことです。

変更すると変更費用が取られちゃうかな?

変更可能時期(中間検査ちょっと前)に移動程度であれば、追加費用を取れることは、ほとんどないよ

それ以降だと、費用は発生する?

中間検査のころだと、配線の仕込みが終わっているので、追加費用がかかるよ
最後に変更するよりは費用は抑えることができるよ
まずは、わかった時点で担当者に相談しよう

一般の人が図面だけを見て決めるのは、難易度が高いと私は常々思います。プロである私ですら、出来上がってみると「こうだったのか」と思うことは多々あるのが本音です。

体験談①

私の場合は、スイッチとコンセントには最後まで微調整しました。
ポイントは中間検査までになります。壁を張り始めたら、変更するのにお金が発生します。プラン決定後から解体検査時までには、2週間〜1ヵ月程度の時間があります。その間にもう一度再考しました。

  • 家具の配置(将来を含めて)
  • 家電の追加の可能性、適切な高さ
  • 愛猫が老化したときの対応方法(将来的な下地やペットカメラの位置)

なお「理想の間取り」に関する疑問を解決する記事も執筆中ですので、公開をお待ちください。

体験談②

自分のミスですが、予定の家電の寸法が入らず、中間検査後に一部解体・一部再発注をしてしまいました。金額でいうと、10万円弱で痛手でしたが、今でもやってよかったです。

住み始めてから、あのときやればよかったと思いたくなかったことや入居後だったら、倍の費用がかかることが考えられました。

ポイント

多少の思い切りは、重要!

工事中にやってはいけない2つのこと

リノベーション工事が始まってからも、つい手を加えたくなる気持ちはわかります。
しかし、工事中にやってはいけない行動には注意が必要です。
追加費用の原因や職人さんのモチベーション(良い仕事をしづらくなる)にも関わる、大切な話です。

工事中にやらないこと
  1. 過度の変更
  2. SNSを見ること

①過度な変更はNG

工事中に「やっぱり間仕切りを変えたい」「ドアの位置を移動したい」などの大幅な変更をしたくなることがあります。
たしかに、お金と時間をかければ変更は可能です。
しかし、その変更は本当に必要ですか?

  • 大原則:図面FIX後の変更はできないと考えましょう。
  • 特に、解体や造作をやり直す変更は、施工業者に大きな負担をかけます。

費用の増加を取ってまで本当にやるべきか、見極めましょう。
職人さんは一つひとつ丁寧に作業しています。
その完成途中のものを壊すのは、想像以上に精神的ダメージが大きく、モチベーション低下や仕上がりへの影響にもつながりかねません。

② SNSを見続けるのは控えよう

工事中、SNSで他の事例を見て「やっぱりこの壁紙にすればよかった」「この床色のほうがオシャレかも」と感じることがあります。
でも、それは今の自分に必要な情報ではありません。

  • プランが決まるまで → SNSでとことんリサーチ
  • プランが決まった後 → SNSは封印する勇気を

私自身も、プランが固まるまではSNSでフローリングやキッチンの色味を毎日チェックしていました。
でも、プラン決定後は一切見ないようにしました。
また、物件を申し込んだあとは、SuumoやHOME’Sのチェックもやめました。

「もしかしたら、もっと良い配色や商品があるかも…」
→ そう思っても、今さら変えられないなら意味がありません。

目の前の工事に集中して、後悔しない選択だったと信じて進みましょう。

【体験談】悲しいけれどリアルな事実

どれだけ考えて決めたプランでも、将来的に「こうすればよかった」と思うことは必ず出てきます。

私自身も業界のプロですが、入居してから「こうすれば良かった」と思うことは多々あります。
それだけ、完璧なプランは存在しないということです。

大切なのは、後悔の“数”を減らすこと。
10個後悔するのか、2個に抑えられるかは、「いま目の前の決断にどれだけ集中できたか」にかかっています。

【まとめ】リノベーション工事の検査ガイド

工事が始まると、ひと段落した気持ちになりますよね。
ですが、本当に理想のマイホームに仕上げるためには、最後までしっかり確認と対応を続けることが大切です。

「検査はなんとなく通過するもの」と思ってしまいがちですが、実はこのタイミングでの一手間が、満足度を大きく左右します。

引っ越しまで残り2〜3カ月。荷造りや各種手続きなどで忙しくなる時期ですが、今のうちに確認できることを押さえておくと安心です。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

リノベーションの魅力を発信しております。関連記事を読んでいただくと理解が深まると思います。ぜひご覧ください。

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ABOUT ME
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理想の住宅を求める会社員
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自身のリノベ経験を基に執筆中

30代の大手ゼネコン勤務
妻と猫1匹との3人暮らし

〜 保有資格 〜
  ・一級建築士
  ・宅地建物取引士
  ・1級建築施工管理技士
  ・1級管工事施工管理技士  
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