【購入者目線】リノベーションマンションの内見で押さえるべき3つのポイント
リノベーションマンションの内見で押さえるべき3つのポイント
あなたはリノベーション目的で中古マンションを内覧する際、何をチェックすべきかご存じですか?
多くの人は、予算内で「良さそうな」物件を漠然と内見することが多いのではないでしょうか。
しかし、「リノベーション目的の中古マンション購入」と「通常の中古マンション購入」では、内見時に注目すべきポイントが異なります。
リノベーションを前提にマンションを購入する場合、クロスの汚れやフローリングの状態を気にする必要はありません。
これらはリノベーションで変更する予定ですので、現状を確認しても意味がないからです。
それよりも共有部分のチェックが重要です。
共有部分の状態からは、そのマンションに住む住民の生活レベルが垣間見えます。特に掲示板は、マンション内でどのような問題が発生しているかを知る手がかりになります。
- 掲示板(掲示物)
- ゴミ置き場、駐輪場
専有部でチェックすべきポイントは以下の通りです。
購入者自身が変更できない部分に注目することが大切です。
これらは、入居者の主観や好みだけでなく、実際に暮らす上での重要な要素となります。
- マンション近辺の騒音問題
- 日当たり問題
リノベーション目的での内見時は、以下の点に注意してチェックしてください。
これらの項目は通常、リノベーション会社が確認してくれるものですが、もし担当者がこれらをしっかりチェックしていない場合は、担当の変更を検討してください。
- 水回りのPS
- 2重床
- 排気ルート(キッチンの位置を少しでも変更する場合)
「できる」と「できるが、お金が掛かる」は大きく違います。
言い換えると、お金をかければ、95%のことは実現可能です。
私はゼネコンの現場監督として、多くの現場を見てきました。
ほとんどの変更は、お金で解決できます。
しかし、その費用負担は、最終的にあなたが背負うことになる点を忘れないでください。
内見時に力を入れてくれるリノベーション会社は、信頼に値します。
今回も購入者の視点からのブログとなっておりますので、最後までお読みください。
このブログを読んでもらいたい人
- これからリノベーション用のマンションを探す人
- 内見予定が決まっているが、何をチェックすればいいかわからない人
- 「リノベーション目的の中古マンション」と「ただの中古マンション」内見の違いを知りたい人
共有部での内見時するべきポイント
まずは、リノベーション目的だけでなく、共通で見るべきポイントになります。
- 掲示板(掲示物)
- ゴミ置き場、駐輪場
掲示板の内容の確認
内見時の間取り図やHPでは、マイナスポイントは記載されておりません。
下記のような内容が貼られている場合は、注意が必要です。
- 「夜間の騒音に配慮しましょう」
- 音に対する配慮ができない住人がいる可能性あり
- 「ペットは共有部分で放し飼いにしないでください」
- ペットに関するトラブルが発生している可能性あり
- 「ゴミ出しのルールを守りましょう」
- ゴミ出しのルール違反者がいる可能性あり
掲示があるということは、何かしらの問題が起きている証拠です。
通常、何も問題がなければ掲示する必要はありません。
入居者から管理会社にクレームが入り、それを受けて掲示されているのです。
掲示された時期も確認しておくべきポイントです。
数年前の掲示がそのまま残っている場合、「問題が未解決である」もしくは「問題は解決されたが、掲示物の管理が不十分」という二つの可能性があります。
いずれにしても、これらはマイナスポイントとなります。
ゴミ置き場、駐輪場の管理状態
「回収されていないゴミが放置されていないか」「管理されていない自転車が放置されていないか」を確認しましょう。
たとえゴミの出し方を間違えた場合でも、管理人がしっかりしていれば適切な対応が取られているはずです。
自転車の管理も同様です。
自転車が整理整頓されていれば、そのマンションの住人の意識や管理体制の良さが伺えます。
専有部での内見時するべきポイント
- 音の問題
- ベランダからの目線
- 外部サッシ仕様
- 日当たり
音の問題(線路・幹線道路近く、工業地域)
線路や幹線道路が近い場合は、内見時に確認すべき重要なポイントです。
窓を閉めていると音が気にならないことが多いですが、開けると外の音がよく聞こえることがあります。
特に都心部では電車の通過頻度が高いので、注意が必要です。
また、冬でも窓を開けることをおすすめします。
意外と電車以外の気になる音があるかもしれません。
私が賃貸に住んでいた際、町工場が多い地域に住んでいましたが、工場からの音が気になることがありました。
特に、夜に室外機の音が気になることもあり、網戸を使う方は特に音に敏感になるポイントです。
- 線路から遠かったが、思ったより聞こえる
- 夜間の搬入がある工場や店があった
ベランダから目線
物件サイトには載っていない情報が多いため、自分で直接確認した方が良いです。
都心であれば、目の前に何も建物が建っていないことないはずです。
- 隣のマンションと廊下とベランダが同レベル
- カーテンないと部屋の中が丸見え
- 南向きだが、目の前に大きな建物がある
- 南向きのメリットが減少
外部窓の仕様
マンションの外部の窓は、管理規約に基づいて一般的には共有部として扱われ、勝手に変更することはできません。
グレードが低い窓でも、購入者の意向だけでは変更は難しいです。
数十年前の窓と最近の窓では、性能に雲泥の差があります。
音の対策だけでなく、断熱性能も大きく異なります。
窓の変更が必要な場合は、内部に二重サッシを設置することで対応することになります。
特にバルコニーに出る吐き出し窓の場合、1箇所あたり5〜10万円程度の予算を見込んでおく必要があります。
二重サッシとは、今ある窓の室内側にもう一つ新しい窓(内窓)を取り付けてること。断熱効果や防音・防犯効果などは期待できます。
リノベーション目的での内見時するべきポイント
ここでの項目はリノベーション会社がチェックしてくれます。
- 水回りのPS
- 2重床
- 排気ルート(キッチンの位置を少しでも変更する場合)
ただし、リノベーション会社の担当者がこの項目をチェックしていなければ、担当を変更してもらうことをおすすめします。
ただし、リノベーション会社の担当者がこの項目をチェックしていなければ、担当を変更してもらうことをおすすめします。
仮にあなたの希望プランに水回りやキッチン周りの変更がなかったとしても、優秀な担当者であれば必ず確認してくれます。
また、プラン変更を申し出た際にも、スムーズに対応してくれるでしょう。
①パイプスペース(PS)の位置
パイプスペース(PS)は、水回りを変更する際に非常に重要な要素です。
親切な図面にはPSの位置が記載されていますが、図面によってはどこがPSなのかわからないことも多いです。
住宅の給排水の基本原則は、「PSから入り、PSから出る」です。これを理解しておくことが重要です。
現行の間取りから水回りの位置を変更する場合は、慎重に確認する必要があります。
対策としては、床を上げることで対応可能ですが、その分、費用がかかることを考慮しておきましょう。
②2重床であれば、ベスト
購入予定の物件が2重床であれば、理想的です。
2重床は水回りの排水経路を柔軟に決定することができるため、ある程度の自由度が確保できます。
これは、2重床の範囲内で勾配を取れるため、局所的に床を上げる必要がないからです。
間取りを変更しない場合には問題ありませんが、フルリノベーションを希望する方にとっては、2重床の方が望ましい選択肢です。
ただし、築年数が古い物件では2重床でない場合もあります。
チェックポイントとして、玄関が框になっていて上がっているかどうかを確認してください。
玄関と廊下がほぼフラットな物件は、2重床の可能性が低いです。
一般的に、2重床の物件は工事費用が掛かっていることが多いですが、だからといって安くなるわけではありません。
しかし、2重床の物件はリノベーション時にかかる費用が少なくなることが多いです。
③排気口の配置(梁の位置によっては、希望の間取りにできない)
ここからは専門的な話になりますが、この項目を理解できなくても問題ありません。
排気口はベランダにある場合と共有部の廊下にある場合がありますが、マンションでは排気の出口位置を変更することはできません。
例えば、玄関周りにキッチンがある部屋を、玄関から遠い位置に移動したい場合、排気口が玄関側についていることが多いです。
そのため、排気ダクトを玄関側の排気口まで引き延ばす必要があります。
しかし、工事の際に障害になるのが梁です。梁があると、ダクトを直線的に持っていくことができず、クランクする必要が生じます。
最悪の場合、希望するプランが実現できないこともあります。
物件の写真で室内にダクトが見えることがありますが、これはおしゃれに見せるための演出であることもあります。
しかし、実際にはダクトの経路がなく、やむを得ず露出している場合がほとんどです。
キッチンを重視する、私たち夫婦の場合
私たち夫婦は、キッチンに力を入れていました。その中で重要なのは、理想の場所にキッチンを置けるかどうかです。
キッチンの位置を既存の場所から変更する場合は注意が必要です。
部屋の中に梁がある場合、希望通りに配置できないことがあります。
パイプスペース(PS)の位置も同様に、希望に沿えないことがあります。
キッチンを変更しようとすると、排水ルートを確保するために、キッチンだけが高くなり、思い描いたプランにならない場合もあります。
内見までに、自分がやりたいことをまとめておくことが大切です。このまとめた内容をリノベーション会社に伝える必要があります。
これを「する」か「しない」かで、内見の充実度は全く異なります。
見る必要がないこと
各部屋の仕上げ状況を見る必要はありません。
私たちの場合、リノベーションを前提としていたため、仕上げについては気にしませんでした。
売り主と出会えれたラッキー
売主さんと直接会えたらラッキーです。
もちろん、売主さんは少しでも高く売りたいので、悪いことは言いませんが、実際の良い点や隣人に関する生の意見を聞くことができます。
また、ゴミ出しのルールやリアルな管理状態についても教えてくれます。
私自身も居住中の物件を見に行った際に売主さんと会うことができ、さまざまな情報を教えてもらいました。
- 売却理由
- 隣人情報
- 管理状況
- 音の問題
さりげなく売却理由を聞く
雰囲気で聞けそうであれば、売却の理由を尋ねてみてください。
その理由によっては、値引き交渉ができる可能性があります。
理由として、値引きをできる可能性があるためです。
- 実家を継ぐ → 売り急ぎなし。値引き厳しい
- 親から相続した → 時期によっては、値引き可能
- 物入りがあり、家を早く売りたい → 値引きの可能性有
- 離婚した → 値引きの大幅な可能性有
「購入時の値引き交渉」ついての下記のブログでまとめました。ご覧ください。
隣人情報
仮に小さいお子さんがいると、さわぐ音が聞こえる可能性もあります。
隣が老夫婦であれば、隣人からの騒音トラブルは考えにくいでしょう。
失礼でないこと以外は、聞いたほうがよいです。
私が聞いてよかったこと
隣りはどんな人住んでますか?
左隣りは、60代の夫婦ですね。
右隣りは、高校生くらいのお子さんがいる3人家族です。
近所付き合いってどうですか?
あいさつするくらいですよ。住んでいるか、わかないくらい静かですよ。正直あんまり近所付き合いはないですね。
音の問題は無さそうだな。近隣状態はOKだな。
内見依頼時に困ったこと
売主さんが間取りのこだわりを説明してくれた
仮に小さいお子さんがいる家庭だと、騒ぐ音が聞こえる可能性があります。
隣が老夫婦であれば、隣人からの騒音トラブルはあまり考えにくいでしょう。
失礼に当たらない範囲であれば、できるだけ多くのことを聞いてみるのがよいです。
内見時に持参するもの(した方がいいもの)
基本的な内容ですので、読み飛ばしていただいても構いません。
スケール(メジャー)
直感的に使用できるかのチェックになります。
リノベーション会社の人は、寸法をレーザーで測定器で図り始めます。
使うことは、ベット周りになります。60㎡くらいですと、現地に行くと寝室が狭く感じることが多いです。自分たちのベッドが入るかは確認しましょう。
靴下 夏場注意
靴下忘れないでください。夏場はサンダルと行くとアウトになります。人の家にあがるという意識で伺うこと。
内見時に売主さんがいたら、どうすればいいのか?
売主さんがいるときは、自己紹介はしたい方がいいのかな?
「今日はよろしくお願いします」って言うくらいだよ。
お土産を持っていった方がいいかな?
必要ないよ。時間を取ってくれたことを感謝することが大事だよ。
【まとめ】リノベーションマンション物件内見の注意点
今回は、少し専門的な内容も含まれていますが、その専門的な内容を対応してくれるのがリノベーション会社です。
自分が選んだリノベーション会社が、今回の注意点をしっかりチェックしていることが重要です。
例えば、床の二重床のチェックはどのリノベーション会社でも行うべき基本的な内容です。
私が実際に内見した際にも確認していました。
これをやっていない場合、リノベーション会社の選択を間違えている可能性があります。
また、売主さんに出会えたらラッキーです。
売主側の仲介会社だけでは情報が不十分なことが多いです。
売主さんがいれば、失礼でない範囲でどんどん質問しましょう。
売主さんも物件を売りたいと考えており、特に「内見=購入の可能性が高い」と思っているため、できる限りのことを教えてくれるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。