人気リノベーション会社の費用を徹底比較!料金が安いだけじゃ満足できない?


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リノベーションをしたいけど、費用はいくらかかるの?
そんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
私自身、リノベーションを考え始めたときに、ネットで「リノベーション 費用」と検索しましたが、出てくるのはおおまかな相場ばかりで「具体的な費用の内訳」や「会社ごとの違い」が知りたくてたまりませんでした。
そこで今回は、リノベーション会社ごとの費用の目安を整理しました。
この記事では、次のような疑問を解決します。
- 結局、どの会社が一番安いの?
- 安いとちょっと不安…大丈夫なの?
- そもそも、なぜ会社によって費用が違うの?
そもそもリノベーションは、注文住宅と同じくすべてを自由に決められるオーダーメイド。
相場の目安はありますが、最終的な費用は人によって大きく異なります。
今回も購入者目線で書いています。これからリノベーションを検討している人に、リアルな視点で役立つ情報をお届けします。ぜひ最後までご覧ください。
リノベーション費用とは?

リノベーション費用とは、建物の機能・性能・デザイン性を向上させるためにかかる、設計から施工までの総費用を指します。
工事費だけではなく、設計費や設備費なども含まれるのが特徴です。
リノベーション費用の内訳 | ||
---|---|---|
項目 | 金額のブレ | |
設計費・デザイン費:プロがプランを考える費用 | 中〜高(比率で変動) | |
解体工事費:今ある内装や設備を壊す費用 | 少ない | |
大工・内装工事費:間取り変更や床・壁などを作る工事費 | 多い(費用全体の中心) | |
設備工事費:キッチン・お風呂・トイレなどの新設 | 少なめ〜中 | |
電気・水道の配線・配管費:インフラ工事費用 | 少ない | |
建材・住宅設備の本体価格:フローリング、キッチン、バスなど | 多い(グレード差が大きい) | |
諸経費:現場管理や申請手数料など | 少ない |
費用に影響する要因
- 建物面積(広いほど高額)
- 築年数(古いほど耐震・断熱補強が必要)
- 使用する資材や設備のグレード
- 間取り変更の有無
- 地域ごとの職人賃金や材料費
つまり、広くて古い家をフルリノベし、グレードの高い設備を使えば高額になります。
逆に、面積が狭く、築浅で、部分的なリノベにすれば費用は抑えられます。
リノベーション費用の相場

中古マンションのスケルトンリノベーションにかかる費用は、15~23万円/㎡が現在の相場といわれてます。
広さ | 工事費用目安 |
---|---|
50㎡ | 750〜1,150万円 |
60㎡ | 900〜1,380万円 |
70㎡ | 1,050〜1,610万円 |
80㎡ | 1,200〜1,840万円 |
60㎡マンションをフルリノベした場合の費用内訳(参考)

費用項目 | 目安費用(円) | 備考 |
---|---|---|
設計・デザイン費 | 60~170万 | 工事費の5~15%程度。プラン内容により増減あり |
解体・仮設工事費 | 100~150万 | スケルトン解体、共用部養生含む |
大工・内装工事費 | 270~400万 | 間取り変更・床壁天井の新設等 |
設備・配管・電気工事 | 230~300万 | キッチン・風呂・トイレ移動、配管・配線更新含む |
建材・設備機器費 | 170~250万 | キッチン・浴室・トイレ・洗面等の本体価格 |
諸経費 | 70~110万 | 現場管理費・交通費・申請費など |
合計 | 900~1,380万 | フルリノベーション想定の概算 |
補足ポイント
- 費用は「どこにどれだけこだわるか」によって変わるのがリノベの特徴。例えば、設備機器を量販店モデルにするかハイブランドにするかで、100万円以上差が出ることも。
- 水回りの移動は費用が高くなりがち。キッチンや浴室の場所を大きく変更する場合、配管・電気工事費もアップ。
- デザイン費はリノベ会社によってバラつきが大きく、無料に見えて実は工事費に上乗せされているケースも。
各社費用比較

以下は、各社の60㎡フルリノベーションにかかる価格の目安です。
どの会社も、全体的な相場(約900~1,380万円)の範囲内に収まっています。
中心価格帯 | 60㎡フルリノベの目安 | |
---|---|---|
リノべる。 | 900万円 ~ 1,600万円 | 1,000万円 ~ 1,400万 |
ひかリノベ | 900 ~ 1,500万円 | 900 ~ 1,500万円 |
マイリノ | 1,000~1,500万円 | 1,200万円 |
ゼロリノベ | 1,000 ~ 1,500万円 | 1,110 ~ 1,230万円 |
リノデュース | 不明 | 780万円〜 |
ハコリノベ | 900~1500万円 | 1,200万円 |
nu(エヌ・ユー)リノベーション | 1,000 〜 2,000万円 | 1,500万円〜 |
Renomama(リノまま) | 1,100万円 | 1,100万円 |
60㎡のフルリノベーションであれば、1,200万円あれば「新築物件を超す、こだわったリノベーション」が十分実現可能です。
ただし、こだわりの数やグレードを上げていくほど、費用は当然高くなります。予算とのバランスを見ながら決めましょう。
ポイント①:金額の差には「狙っている客層の違い」がある
金額の差があるように見えるかもしれませんが、それは各社がターゲットにしているお客様層が違うからです。
- 高価格帯の会社は、ハイクオリティなリノベーションを求める顧客に対応。
→ ブランディングも「高級志向」で、接客やデザイン提案も丁寧。 - 低価格帯の会社は、「低価格で良いものを」という方針。
→ コスパ重視で、ミニマルな提案が得意。
大事なのは「あなたが何を求めているか?」ということです。
チェーン店レストランで、高級レストランのようなサービスを求めてはダメ!
これと同じことです。
例えば、吉野家に行って、寒いからひざ掛けが出てこないのと一緒です。
nuリノベーションの例
表の中で最も高価格帯に位置するのが「nuリノベーション」です。
公式HPでは完全オーダーメイドのリノベを掲げており、施工事例もハイセンスで高品質なものが多く見られます。
実際に建築業界で働いている私の目から見ても、使っている素材や仕上がりのバランス感覚が「ワンランク上」であることがよくわかります。
ポイント②:「同じものを作るなら、価格差はそこまで出ない」
大手ハウスメーカーのように1万戸以上の仕入れ力があれば話は別ですが、市場規模まだ小さいリノベーション会社同士であれば、材料費に大きな差は出ません。
そのため、「同じような仕上がりを求めるなら、価格の差よりも提案力や相性で選ぶ」のがコツです。
あなたがやるべきこと

まずは、各社の施工事例(資料請求や公式HP)をしっかり見ることです。
自分がどんなリノベーションを目指しているかを明確にしましょう。
- 「良い素材やとくにかくデザインにこだわりたい」と思っているなら
→ そうした提案が得意な会社に依頼するのが正解です。 - 「なるべく費用を抑えたい」と思うなら
→ 無理に高級志向の会社を選ばない方が満足度が高くなります。
どうすれば、より具体的なリノベ費用がわかるの?

リノベーションの費用を具体的に知る方法は、大きく分けて次の2つです。
- 個別相談会に参加する(おすすめ!)
- 公式HPの施工事例をチェックする
費用の把握方法 | 特徴 |
---|---|
個別相談会(おすすめ) | 最新事例、具体的な費用が直接聞ける |
公式HP・資料請求の施工事例 | 価格掲載あり。ただし時期の確認が必要 |
【おすすめ】個別相談会の参加

一番のおすすめは、気になる会社の個別相談会に参加することです。
公式サイトでは載せられない具体的な費用感や、最新の施工事例を聞くことができます。実際に話を聞くことで、どんなリノベがどれくらいの価格でできるのかが、最短でわかります。
「個別相談会や完成見学会」ついてまとめた記事もありますので、ぜひご覧ください。

(Q & A)しつこい営業をされますか?

セミナーや相談会に行くと、しつこく営業されないの?

僕が行った相談会やセミナーではしつこい営業はなかったよ
むしろ、さっぱりしてして、翌日にお礼のメールが来ただけだよ
公式HP・資料請求の施工事例

公式HPに施工事例と一緒に金額を載せている会社もあります。
ひかリノベやマイリノなど、一部の会社では施工事例と一緒に価格が掲載されていることがあります。
注意点としては「工事時期」です。
後ほど、説明をしますが、ここ数年で物価が大きく上昇しているため、数年前の施工価格は今では再現できないケースもあります。情報の鮮度には要注意です。
そのため、やはり最新情報を直接聞ける相談会参加がおすすめです。
相見積もりが取りにくいのが現状

物件探しからリノベを始める場合、複数社から相見積もりを取るのは難しいのが実情です。
多くのリノベーション会社では、「物件購入+リノベーション工事」をワンストップで進めるスタイルをとっており、コンサル契約を結ばないと動き出せません。
そのため、複数社と見積もり比較するのが難しくなってしまいます。
あなたにできる最善策は、信頼できるリノベーション会社と、良い担当者を見つけることです。
誰と家づくりを進めるかで、満足度は大きく変わります。会社の雰囲気や担当者の対応も、個別相談会に参加すればしっかりチェックできますよ。
下記に「購入者目線でのリノベーション会社の選び方」「良い担当者の見極め方」についてまとめた記事です。ぜひ参考にしてください。


【注意】数年前の金額を信じてはダメ!
気に入ったテイストや同じ広さの施工事例を見て、「このくらいの価格でリノベできるんだ!」と思った方は要注意です。
「その施工事例、いつのものでしょうか?」
数年前と今では価格が全然違います
理由はシンプルです。物価が大きく上昇しているからです。
一般社団法人日本建設業連合会の「建設資材高騰・労務費の上昇等の現状」のパンフレットによると、2021年から2025年で建設資材の物価は約34%も上昇しております。
2021年には100万円で購入できたものが今だと134万円になる計算です。
しかもこれは「資材費だけ」の話で、人件費は含まれていません。
実際のリノベーション費用は、さらに上がっています。
この問題は現在の「住宅購入あるある」です。



「昔の価格感覚」が通用しない時代
よくある話ですが、家づくりの相談を上司や親世代にすると、
「えっ、今そんなにするの?」とか「それ高くない?」と言われることがあります。
私が買った中古マンションも新築時よりも高くなっていました。
今はその現状を受け止める時代です。
今はもう、「昔はいくらだった」ではなく、今の相場を知って判断する時代です。
【まとめ】人気リノベーション会社の費用を徹底比較

60㎡のフルリノベーションであれば、1,000〜1,200万円前後がひとつの目安になりますが、実際の金額は「希望する暮らし」と「会社のスタンス」によって大きく変わります。
価格が高めの会社には、高品質な素材・丁寧な提案・細やかな対応があり、価格が抑えめの会社には、必要十分な内容で「ちょうどいい」リノベーションを叶える魅力があります。
大切なのは、
- 自分がどんな暮らしをしたいのか
- どこまでこだわりたいのか
- どんなサポートを受けたいのか
を整理したうえで、「それに合う会社」を見つけることです。
まずは「情報収集」と「相談」から始めてみましょう。
- 気になる会社の公式サイトで施工事例を見る
- 個別相談会に参加してリアルな費用感や会社の雰囲気を体感する
これが一番の近道です。相談したからといって即契約ではありませんし、無理な営業をかけられることもほとんどありません。
とにかく行動することで、後悔のない「ちょうどいいリノベーション」が実現できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
リノベーションの魅力を発信しております。関連記事を読んでいただくと理解が深まると思います。ぜひご覧ください。
